2015年2月24日火曜日

オーツキ食堂と真夜中


家から徒歩3分の場所にあるその食堂は、
移転にあたって、昨日の深夜でこれまでの場所での営業を
終了した。

最後の瞬間は、そのお店らしく、
愛らしい人達が集って、あたたかく、なんとなく
終わっていった。


個人営業の飲食店が多い街ではあるけれども、
夜が早いのが意外な特徴で、
遅くまで営業をしていたそのお店を、
私たちは我が家のダイニングのように愛していた。

楽しい気持ちの日も、へとへとの日も。
心がざわざわとする日も、大仕事が終わってほっとした日も、
なんとなく悲しい日も。

そこにあって、
店主のオーツキさんが、
ふわふわとした感じでそこにいて、
ビールとワインと、
ごはんがあって。

いつも一息ついていた。


真夜中に、
読みかけの本を持って、
パジャマみたいな格好で
ひとりで静かにしていると、
とても平和な気持ちになった。

ふと知り合いがやってきて、
山盛りのフライドポテトを分けたりして、
なんだかこどもの頃みたいな気持ちになったりした。


さっきまで、にこにことお客さんをサービスしていた、
飲食店の人達が、付かず離れずの距離感で平和的に
一息をつくオーツキ食堂の真夜中は、
いつもとても、やさしかった。