はるの、終わっていくのをみている。
細くて冷たいはるの雨に、
終わりかけた八重桜の花びらの
たくさんたくさん散らされて。
道の端に吹き溜まるのを
見つけてそのふかふかに、
こっそり手を入れてみる。
手のひらから正大に
吹かれていく花びらを。
みている、
ふわふわで白いふかふかの
スポンジの。
ケーキの上に散らしてみたい。
はるうまれのあの子にそっと。
届けてみたい。
そんな気がする。
くもり空。
さくらのはなのちるをみている。
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