2013年4月11日木曜日

退屈な餃子。


東京の餃子は
なんだか退屈、

だと思った。


と、私の横に座る音楽家は言った。


日曜日にお手伝いをさせてもらうライブの
練習を二人で終えて、ビールを飲みながら、
偶然餃子の話をしていた。


私の大好きな音楽を奏でる彼は、
餃子を語らせてさえも、
詩にしてしまう。


宇都宮生まれの彼にとって、
宇都宮の人々にとって、
餃子の存在は、東京でのそれとは違う。

安くて、おいしくて、
もっともっと身近で、
生活の中に一緒にあるような存在、らしい。


東京に出てきた頃、
東京の餃子は退屈だなぁ、と思った。

と彼は言って、


私は、とても素敵なフレーズだな、と思った。


彼の音楽は、彼そのものを聴いているような、
優しくて、楽しくて、少し切ない、
遠い異国の物語の世界のようだ、と
私はいつも思う。

練習をしていると、
いつだって夢見ごこちだ。


日曜日、
私のたっぷりともたつきがちな16ビートは、
はたして、彼の世界の楽隊の一員として、
ちゃんとやれるのかしら。笑

とても心配だけれども、
ご一緒させて頂けるのは、
とてもとても光栄で、
とても幸せだ。


ライブが終わったら、みんなでまた楽しいビールを飲もう。
そして、詩のようなフレーズの話をしよう。

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